Key Issue
経営幹部育成課題
「一段上の高い視座を持たせたい」はなぜ叶わないのか? 視座向上に関わる課題と論点について、どのようなアプローチが必要なのか整理しています。
「高い視座を持たせたい」はなぜ叶わないのか?
視座向上に関わる課題と論点
「経営幹部に、経営視点に立った考え方や発信ができるよう、一段上の高い視座を持たせたい」
これは、多くの経営者の持つ課題です。
「成功の罠」を回避し、両利きの経営を実践するためには、経営視点に立った視座向上が必要であるが、以下の理由で実現は容易でなく、経営幹部の視座向上は重要な経営課題です。

視座向上を阻害する2つの要因
視座向上を阻害しているのは対象者の表出した問題ではなく、それを作り出している「上司自身の視座と器」と「ヒエラルキー型組織の階層構造」の2つが要因となります。

視座を向上させるための考え方
当事者意識の拡張が視座向上につながる
当事者意識とは
「視座を上げる」という言葉は、自部門だけの視点ではなく、他部門も含め全社視点・全体最適で自分事化することを意味します。
つまり、自分には関係がないと思っていたことや、当事者意識を持てない物事に対しても、自分事化できたとき、視座は向上します。
例:自分の業務領域を超えて、事業全体や異なる部門の立場を理解できたとき、視座が向上しています。

責任感と当事者意識の関係の違い
責任感と当事者意識は、似て非なるものです。責任を与えられても、「この問題は、私が扱うものではない」と考えた時点で、真の責任は果たせていません。
リーダーに求められるのは、視座を上げ、状況を的確に観察し、次なる一手を打ち出す姿勢です。
これこそが「当事者意識」であり、両利きの経営に求められるのは、単なる責任感ではなく「当事者意識の醸成」(マインド)にあります。

視座を向上させるためのアプローチ
3つの視点で内省を深める
会社組織では、人に役割が付与されるため、人は与えられた役割の臨場感を通じて意見を形成しやすくなりますが、視座が固定化して、多視点に物事を捉えることや、視座向上、当事者意識の醸成が困難になります。
このような状況において、思考の抽象度を1段上げるトレーニングとして、3つの視点で内省を深めるアプローチが有効です。
エグゼクティブコーチの役割の1つは、クライアントの視座向上、当事者意識の醸成、抽象度の高い思考をコンフォートゾーンとして構築できるよう導くことにあります。
そのために、クライアントが3つの視点で内省を深め、多角的な視点を持たせる対話を通じて、視座を高め、柔軟な思考を促します。
また、メンタルモデル(認知構造)に介入することで、思考の枠組みそのものを変革し、より高い抽象度で意思決定ができるよう支援します。

コーチング
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