ケース

有能な人材を、新社長や新部門長などに抜擢人事配置

想定される状況

• 前任者を信頼していた部下たちが、新リーダーを受け入れない

• 「お手並み拝見モード」で様子見する者、変革に対する拒否反応を示す者が出る

失敗パターン例

• 組織の文化的背景や慣習を理解せずに進めることで、反発を招く

• 早期に結果を求めるプレッシャーから、部下との関係構築よりも「成果」を優先する

• 自らの力量を示すために、矢継ぎ早に方針を打ち出し、結果的に現場の価値観や慣習を軽視する

• 施策が前任者への批判と受け取られ、組織の抵抗感を増幅

• キーマンの反発やネガティブな口コミが広がり、チームの一体感が崩壊

• 「なめられたら終わり」と考え、権力を誇示しようとする（逆効果）

エグゼクティブコーチングのアプローチ例

• 新リーダーが就任する前からある、「過去の遺産」を引き継いでいることに気づかせる （「過去の遺産」は社員の心境の見極めと初期の関わりの精度によって、遺産をプラスにもマイナスにも使える）

• 社員の心境を正しく捉える力を養うため、インタビューではなく、行動様式や仕事の流れを観察させる

• 新リーダーの「顔」と「役割」をバランスよく打ち出し、まずは「人」としての信頼を得る

• 方針の提示は、現場のキーマンと十分な擦り合わせを行い、腹落ちした形で打ち出す

• 「コーチングのパッケージ化」ではなく、状況に応じた介入を行う